2020年度『UECパスポートセミナー』の講義内容
1年次の後期(第2学期)に理工系教養科目として『UECパスポートセミナー』を開講します。このセミナーは,それぞれの分野で研究をされている学内の5名の先生方の講演と学内研究設備での見学実習,学外の5名の先生方の講演と学外の研究施設・研究所の視察からなるユニークなセミナーです。
※注意※
本年度は、新型コロナ感染症の状況に伴い、講演や見学実習等の要領に変更が生じることが見込まれます。受講生の皆さんには、適宜、本ホームページを閲覧頂き、最新情報を確認されます様お願いします。
学外講師による講演内容
詳細は随時,掲載していきます.
1月28日(木)、2月4日(木) ※休講です※
※学外施設見学のガイダンスは、GoogleClassroomへの資料掲示に代えます※
※不明点などあればメール等でお問合せ下さい※
1月21日(木) ※Zoom開催※
国立天文台 先端技術センター 准教授 早野 裕 先生
第11回講演タイトル:より鮮明な画像を求めて
講義概要
地上望遠鏡は20世紀後半から大型化し、微かな天体の光をより多くを捕らえようと努力し続けてきている。望遠鏡の鏡の大きさに比例して解像度が原理的には高くなるはずだが、地球大気の底から天体を見ているため、1/3600度の角度程度より解像度は高くならない。この限界を克服する方法を1953年に提案したのがパロマー山の5m望遠鏡で天文学の研究をしていたバブコックという人である。今から約70年前のことである。この方法は補償光学といい、それ以来、地上望遠鏡でより鮮明な画像を得るための努力が断続的に続けられてきた。
その歴史、現状、未来を紹介します。
また、より鮮明な画像は天文学に限らず、様々な分野でも必ず求めらます。
例えば多数の細胞が重なった生体のイメージングでは、生体の組織の奥の方はよく見えません。
このような天文学以外の分野での補償光学の応用、そして補償光学をさらに発展させる取り組みについてもお話しします
キーワード
観測天文学、補償光学、生体イメージング、ゆらぎ、散乱
レポート課題
最初の2つの課題は講義前までに紙かプレゼンファイルに記載してください。最後の課題は講義後に記載するようにしてください。
- 天文学以外にイメージが不鮮明で困るという例を最低1つ挙げてください。
- なぜ不鮮明なのか、その原因を考えてください。仮説でも説明でも構いません。
- 不鮮明なイメージを鮮明にする方法を具体的に提案してください。
見学日程: この回の見学は、ありません
1月14日(木) ※Zoom開催※
JAXA 宇宙科学研究所 学際科学研究系 助教 矢野 創 先生
第10回講演タイトル:宇宙実験・探査によるアストロバイオロジー研究
講義概要
「現在は地球上でしか成立していない生物学を、宇宙のどこでも通用する普遍的な体系へ飛躍させる」ことを目指した学際研究を、「アストロバイオロジー」と呼びます。天文観測から太陽系探査、極限環境微生物学まで多彩な分野が交流しながら、生命の起源と進化に迫る研究が、20 世紀後半から急速に発展してきています。一方、日本が宇宙実験でアストロバイオロジー研究を開始したのは、欧米に20 年以上遅れた2015 年に、国際宇宙ステーション曝露部上で運用された「たんぽぽ(有機物・微生物の宇宙曝露と宇宙塵・微生物の捕集)」からです。2019-2020 年には後継プロジェクト「たんぽぽ2」に引き継がれました。それらと並行して、日本の宇宙探査では、「はやぶさ」シリーズで小天体サンプルリターン技術を世界に先駆けて確立し、地球の生命や海の原材料に関する知見を蓄積しつつあります。また小天体のかけらである宇宙塵の直接計測や捕集技術についても、イカロス、エクレウス、みお、たんぽぽシリーズ等で実績を積んできています。これらの延長線上には、地球外生命の探索に結び付く火星地下土壌や海洋天体の内部海からのサンプルリターンやその場分析が構想されています。本講義では我が国の宇宙科学の中でも、特に宇宙実験や宇宙探査によってのみ推進できるアストロバイオロジー研究に絞って、過去の実績と教訓、現在進行中の研究開発、未来の課題について俯瞰します。
キーワード
宇宙探査、宇宙実験、宇宙塵、小惑星、彗星、海洋天体、サンプルリターン、アストロバイオロジー
レポート課題
- 本講義で紹介した宇宙実験・探査ミッションの中から1 つ選び、それがアストロバイオロジー研 究にどう貢献するかを論じてください。
- 地球外生命の証拠を発見するために、どの天体(あるいはその天体からサンプルリターンした 試料)で何を、どんな精度で計測すればよいか、学術的な理由を含めて提案してください。
見学日程: この回の見学は、ありません
1月7日(木) ※休講です※
12月17日(木) ※Zoom開催※
情報通信研究機構 電磁波研究所 電磁環境研究室 主任研究員 佐々木 謙介 先生
第9回講演タイトル:安全・安心な電波利用を支える機器の・ヒトとの電磁両立性
講義概要
放送や携帯電話に代表される電波を利用した技術が我々の生活環境だけでなく、産業や医療等の多岐にわたり普及することによって、我々の社会はそれ以前と比べて飛躍的に豊かになりました。電波とは、我が国では「三百万メガヘルツ(3 THz)以下の周波数の電磁波」と電波法で定義されており、有限な資源です。公共には様々な電波利用技術によって、いわゆる電波環境が形成されています。我々の生活空間・社会は@無線機器が適切に機能し、かつ他の無線機の機能の障害とならない、さらにはA人体に好ましくない影響を及ぼさない電波環境が構築されています。このように、様々な電波利用機器が安全・安心に使用できる電波環境を構築する上で関わってくるのが、「電磁両立性(Electromagnetic Compatibility)」です。本講では、機器の電磁両立性、ヒトとの電磁両立性(電波の人体安全性)に関する研究について紹介します。
キーワード
電磁両立性、電波の人体安全性、電磁気学、電波法
レポート課題
- 電磁両立性とは何を示す用語であるか説明してください。
- 新しい電波利用技術が公共で利用するに至るまで、電磁両立性の観点から、どういった検討が必要になるか説明してください。
- 講義で紹介した、電磁両立性のうち、興味を持ったものを挙げてください。また、その理由を記載してください。
見学日程: この回の見学は、ありません
12月10日(木) ※Zoom開催※
理化学研究所 仁科加速器科学研究センター 開発研究員 加治 大哉 先生
第8回講演タイトル:新元素探索の最前線 ー新元素ニホニウムの合成ー
講義概要
新元素探索は、化学と物理についての基本的な問いに答える一つの試みとして、科学の進歩とともに営々と続けられている。原子番号104以降の非常に重い元素は「超重元素」と呼ばれ、重イオン加速器を利用した原子核融合反応で人工的に合成する事で研究が行われている。2016年、元素周期表第7周期までの全元素名が確定し、アジア初・日本発の新元素(113番元素ニホニウム)が誕生した。
本講義では、@新元素誕生までの道のりA周期表の拡張をめざした核図表末端領域での研究について、実験技術の側面から紹介する。新元素合成研究には、超重元素を合成するのに必要な加速器・薄膜標的技術、原子一個レベルで核種同定が行える高度な反跳分離・放射線検出器技術が用いられる。
後日の研究施設見学では、オンライン企画として、ニホニウム研究で使用した気体充填型反跳分離装置GARISを含めた超重元素分析装置についてバーチャルツアーを実施します。
キーワード
新元素、ニホニウム、薄膜生成技術、気体充填型反跳分離装置、放射線検出器
レポート課題
(下記、1.は事前課題として講義日までに用意し、当日レポート用紙に転記下さい。2.は当日の講義聴講により回答下さい。)
- 元素周期表の中から一つ元素を選び、@ 元素名(和名・英名) A 選択理由 B 元素発見の歴史 C 元素名の由来 D 元素の有用性・特性、について調べてください。
- ニホニウム研究における気体充填型反跳分離装置の役割を説明してください。
見学日程
- 2月22日(月) 10:00〜 ←※Zoomリモート見学です※
12月3日(木) ※Zoom開催※
東京大学大学院総合文化研究科 准教授 柳澤 実穂 先生
第7回講演タイトル:人工細胞を用いた生命現象の物理的理解とその応用可能性
講義概要
我々の身の回りには、食品、医薬品、プラスチック等の石油化学製品など、柔らかな物質郡で溢れている。これらの総称である「ソフトマター」という単語が、Pierre-Gilles de Gennesのノーベル物理学賞受賞講演において用いられ普及すると共に、ソフトマターの物理的研究が進展してきた。ソフトマター物理学のいわば究極の研究対象として生物があり、量子力学において著名なErwin Schrodingerが名著 “What is life?” に書いているように、生命現象の面白さや複雑さは、生物学者のみならず物理学者にとっても興味深いものである。本講義では、生物の最小単位である細胞の形や生命機能に対し、既知の物質を用いて人工細胞を構築することで、複雑な生命現象を物理的に理解する研究について紹介する。さらに、生体親和性の高い人工細胞は、薬物を体内へ輸送するドラッグデリバリーシステムの材料など、様々に応用されてきている。このように、我々の生活向上に役立つと期待される人工細胞の応用研究についても紹介したい。
キーワード
ソフトマター物理、生物物理、人工細胞
レポート課題
- 細胞の典型的な大きさを答えよ。
- 生化学実験で用いられる高分子溶液の濃度は10^-6 mol L-1(1リットル中に10の-6乗モル)程度であり、この時の高分子間距離は約100nmである。実際の細胞には多量の高分子が存在する混雑環境となっている。細胞内の濃度を1 mol L-1(1リットル中に1モル)とした時、分子間の平均距離を求めよ。
- 本講演で紹介した人工細胞について、将来どんなことを期待するか等、自分なりの未来像について簡単に記述せよ。
見学日程
- 2月19日(金) 10:00〜 ←※Zoomリモート見学です※
研究設備センター見学(リモート見学)
11月12日(木) 学術技師 小林 利章 先生 ※Zoom開催※
第4回講義:最先端の教育研究を支える寒剤供給体制
講義概要
物性物理学,光科学,新しい機能を持つ電子デバイスの開発を目指す電子工学など実験的研究においては,温度を制御して対象の振る舞いを測定することや新規現象を実現させて観察することが重要な研究手法です.特に温度を下げて低温環境を実現することはとても重要な実験操作ですが,物体を冷却するためには様々な工夫が必要です.簡単な方法は低温の物体(寒剤)に対象を接触させて熱を奪うことです.液体窒素(77K)は安価に大量に使うことが出来るので沢山使われていますが,さらに低い温度を実現するためには液体ヘリウム(4.2 K)が利用されます.液体ヘリウムは超伝導コイルの冷却にも使われます.さらに冷凍機を利用し様々な手法を組み合わせることで,対象を絶対零度に限りなく近い超低温まで冷却することも可能です. ヘリウムは有限の地下資源であり,日本では全量を国外からの輸入に頼る貴重資源です。資源の有効利用を図るために本学ではヘリウム液化システムを整備し運用しています.ヘリウムの循環利用により貴重な資源を有効利用できるだけでなく,実験室で安価に液体ヘリウムを利用できるようになるので研究環境を整えるためにも非常に重要な設備です.ヘリウム液化システムは主要大学や研究所で運用されていますが関東でも数カ所のみであり,多摩地区では本学にしか置かれていません.
今回はオンライン企画としてこのヘリウム液化システムや研究設備センターが運用する測定装置類についてバーチャルツアーを実施します。
キーワード
液体ヘリウム 液体窒素 低温実験
レポート課題
- 講義とバーチャルツアーにより,学んだ事と感想について記載して下さい.
学内講師による講演内容
詳細は随時,掲載していきます.
11月26日(木) 教授 宮本 洋子 先生 ※Zoom開催※
第6回講義:回転する光
講義概要
光はまっすぐ進むと考えがちですが、ちょっとした工夫で複雑な動きをさせることができます。特に回転しながら進む光は中心が暗くなったり、物体を回転させたりと面白い性質をもっています。
波は波長(振動の空間周期)に比べて大きな領域で振動のタイミング(位相)がそろっているとまっすぐ進みます。光は波長が 0.5 μm前後と短いので、日常生活の多くの場面では「まっすぐ進んでいる」と感じられます。ここで位相がそろっている光の一部を遅らせると、光は遅らせた方向に曲がります。この仕組みを上手く使うと回転しながら進む光を作ることができ、様々な応用があります。光が回転することによって生まれる新しい性質と、これを活用する技術について、最近のノーベル賞等も踏まえて解説します。
キーワード
光波制御、光の力学的性質、イメージング、量子情報
レポート課題
- 本講義の中から興味をもったポイントを挙げ、感想・考察を述べよ。
- 水をかき混ぜて渦を作ることと、光を回転させることについて、似ているところはどこか?異なるところはどこか?
- 光の進行方向の制御に基づく技術にはどのようなものがあるか。具体例を1つ挙げ、どのような工夫があるか議論せよ。
実習日程
- 1回目:12月3日(木)16:30-16:45
- 2回目:12月3日(木)16:55-17:10
- 3回目:12月3日(木)17:20-17:35
- 集合場所:東6号館、617号室前
- 実習内容:研究室見学
11月19日(木) 准教授 戸倉川 正樹 先生 ※Zoom開催※
第5回講義:レーザー光ってどんな光? 何ができる? 〜光科学の魅力・威力について〜
講義概要
地球上の生命は太陽からの光エネルギーによって育まれて、光は我々の生活になくてはならないものです。高校物理では1秒間で地球を7周半することができる光速について学んでいるかと思います。大学の講義を受けると光の粒子性や波動性、マクスウェル方程式などを学んでより光の本質に触れることが可能です。これらによって得られる光の特性は高校物理で習ったことでは説明ができないものとなるでしょう。特にレーザー光は、太陽や蛍光灯の光とは異なり、単色性、指向性、集光性に優れ、高い光強度を実現することが可能と言われますが、これらの特徴は一言でいうとレーザー光が高いコヒーレンス(可干渉性)を有していることから可能となります。このコヒーレンスは光をフェムト秒(10^-15 秒)やアト秒(10^-18 秒)の時間範囲に集中させること(超短パルスレーザー動作)を可能とし、光でしか実現が難しい様々な応用を可能とします。
講演者は本学を卒業し企業での就労、海外(ドイツ、イギリス)での研究生活など、それなりにユニークな経験をしています。本講義では数学的な記述は抜きにして、講演者が研究してきた内容と絡めつつ、レーザー光の特徴や応用を紹介し、レーザー光がどのような光か?何ができるか? 光科学の魅力と威力が少しでも伝えたいと思います。講義はZOOMですが随時質問などをして頂いて結構です。また回線に余裕のある人は顔を出した状態で聞いてくれると喋り易いです。
レポート課題
- レーザー光と他の光を比べて、その特徴について説明してください。
- レーザーの応用で一番面白いと思ったものとその理由は?
- 可能であれば自分が将来どう生きたいか何がしたいか、そのためにこれから何をすべきか考えてみてください。それによって2年後の研究室選びで、ここに行きたいという研究室を見つけることができれば大学生活は充実したものとなるでしょう。(この課題は書く必要はないです)
実習日程
- 1回目:12月7日(月)16:30-16:45
- 2回目:12月7日(月)16:55-17:10
- 3回目:12月7日(月)17:20-17:35
- 集合場所:西7号館、1階エレベータ前(スリッパに履き替えて下さい)
- 実習内容:研究室見学
11月12日(木) ※Zoom開催※
第4回講義:(第4回は、研究設備センターの回です。上方の記載内容を参照下さい)
11月5日(木) 教授 山口 浩一 先生 ※Zoom開催※
クラスコード=「aqyrcuh」
第3回講義:高度情報化社会を支える革新デバイス 〜量子ドットテクノロジー〜
講義概要
地球上には光ファイバが張り巡らされ、電磁波が飛び交い、世界中が大規模の情報網で繋がっている。いつでも・どこでも・誰とでもコミュニケーションが取れ、大量の情報を伝送し高速に処理する高度情報化社会が構築されてきた。この高度化する情報通信・情報処理システムは多くの半導体デバイスに支えられている。情報通信のさらなる高度化には今後も半導体デバイスの進展は欠かせない。一方、“情報はエネルギー”であり、高度情報化社会では膨大なエネルギーを消費している。近年では温室効果ガスによる地球温暖化やそれに伴う自然環境破壊に警鐘が鳴らされている。以上のように、高度情報化社会を支え、地球・自然環境の保全、自然災害対策、エネルギー問題の改善、安心・安全な社会を持続的に発展させていく上で、革新的な半導体デバイスの開発は重要な課題である。本講義では、次世代の革新的な光・電子デバイスの構成要素として期待の高い半導体量子ドットの魅力とその最先端の作製技術と各種デバイス応用について紹介する。
キーワード
量子ドット,半導体デバイス,情報通信,エネルギー変換
レポート課題
- 講義の中で特に印象に残った事項を150字程度で説明し、それに対する感想を150字程度で述べよ。
- 将来どのようなデバイスが発明されると素晴らしいと思いますか?その理由も付けて説明せよ。
- 量子ドットは人工原子とも呼ばれています。その理由を説明せよ。
実習日程
- 1回目:12月8日(火)16:30-
- 集合場所:西8号館505号室
- (5階エレベータを降り左側すぐのスリッパに履替える)
- 実習内容:研究室見学
10月29日(木) 教授 中村 信行 先生 ※Zoom開催※
クラスコード=「aqyrcuh」
第2回講義:No Plasma, No Universe 〜プラズマ、核融合、多価イオンの話〜
講義概要
固体・液体・気体−小学生でも習う物質の温度による変化です。では気体をもっともっと高温にするとどうなるでしょう?それが第四の状態、プラズマです。見たことはありますか?見たことのない人はいないはずです。毎日我々にエネルギーを降り注いでくれる太陽は、実はプラズマの塊なのです。太陽だけではありません。この宇宙の物質のなんと99.999%はプラズマ状態にあると言われています。−プラズマ無くして宇宙無し−。
さて、太陽は「核融合」をエネルギー源として輝き続けています。その核融合を地上で再現して発電に利用しようとする研究が、日本を含めた国際的なプロジェクト研究として進められています。その成否をにぎるカギの一つが、私の研究している「多価イオン」です。本来、太陽のような高温プラズマ環境下でしか存在しない多価イオンを、写真のような大型装置を使って生成し、研究しています。
キーワード
多価イオン、プラズマ、太陽、核融合
レポート課題
- 太陽の中では核融合反応が起こることで膨大なエネルギーが生まれている。核融合反応が起きるとなぜエネルギーが生まれるのか。
- いわゆる原子力発電では逆に核分裂反応でエネルギーが生まれている。それはなぜか。
- 「多価イオン」とは何か。また、「多価イオン」について知ったこと、興味を持ったことを記せ。
実習日程
- 1回目:12月2日(水)16:30-16:50
- 2回目:12月2日(水)17:00-17:20
- 集合場所:西7号館305室前
- 実習内容:研究室見学
10月15日(木) 助教 田仲 真紀子 先生 ※Zoom開催※
クラスコード=「aqyrcuh」
第1回講義:光を用いたDNAの機能と特性の探索
講義概要
生命の遺伝情報を保持するDNAは、化学者からも注目される生体分子です。DNAの二重らせんは、効率的に電子を移動させる媒体としても期待され、その性質を調べるために、長年にわたって人工DNAが化学合成されてきました。DNA内で電子の移動が起こると、核酸塩基の一つであるグアニンが損傷を受けるため、DNA内の電子移動は、ゲノムの損傷や疾病の原因との関連も考えられます。またDNAを修復するための酵素はDNAを介した電子の移動によって修復必要箇所を調べているという報告もあります。
一方で細胞内は、体積の20~40 %が様々な生体分子によって占められているほどの高密集の環境にあると言われています。こういった分子が共存し混雑した条件では、DNAが凝縮することもあります。私たちの研究室では、凝縮したDNA中の電子の移動や損傷の特性について、光を用いて調べています。当日はこのような研究の背景と実験手法、および近年明らかになってきたDNAの状態に応じたユニークな機能と性質を解説します。
キーワード
DNA、人工核酸、活性酸素、光化学、電子移動、凝縮、液晶、生物学的相分離
レポート課題
- DNAの特性を調べる手法として、光を用いることの利点を記述してください。
- DNAなどの生体高分子が、周囲の環境によって凝縮するのはなぜかを考察し、講義中の内容に関連したことでも、自分で考えたことでも、どちらでも自由に記述してください。
- 本講義でもっとも興味を持った内容について、理由とともに記述してください。
実習日程
- 1回目:12月9日(水)16:30-16:45
- 2回目:12月9日(水)16:55-17:10
- 3回目:12月9日(水)17:20-17:35
- 集合場所:東3号館、10階のエレベーター前
- 実習内容:研究室見学
受講申し込みのお知らせ
本講義の履修には,メールでの申し込みが必須です.
締切:10月8日(木)13:00
※10月14日まで延長(定員到達の場合、途中で受付終了することがあります)
パスポートセミナー受講希望者は必ずメールを下記に送ってください.
contactアットpassport.uec.ac.jp
(アットを@に置き換えてください。)
件名:パスポートセミナー申込
内容:下記5項目をメール本文に記載ください.受講理由が無いものは受け付けません.
- 類
- 学籍番号
- 氏名
- フリガナ
- 受講理由
A学籍番号@edu.cc.uec.ac.jpメールにて送付すること.
ガイダンス
時間:10月1日(木)1限
UECパスポートプログラムの目的とセミナーの内容を案内した後,受講希望者数を調査します。
ホスト側は、1限目開始の15分前をメドに、Zoomに入室したいと思います。
上手く参加できなかった人は、その旨メール連絡を下さい。
ガイダンス参加した人は、アンケートにご協力お願いします。
(↑メールで回答、又は、印刷しD103前のポストに投函、又は、D103の用紙に記入)