2024年度『サイエンス・コミュニケーション演習』

  GoogleClassroomのクラスコード=「xu7tvpy」

3年次(4年次)の上級科目として『サイエンス・コミュニケーション演習』を開講します。『UECパスポートプログラム』の一環として開講される本科目の目的は、科学の専門的な内容を他者に伝える具体的なアプローチの例を学び、今後、学生が自ら専門的な内容を他者へ発信できる能力を高めようとするものです。

受講生による講義紹介

全体を通して

『万人に勧める、伝え方の講義』

本講義は講義内で学んだサイエンスコミュニケーションの手法を講義内で実践するという、まさに演習の科目でした。講師の方に工夫すべき点や重要な点を教わり、その後に事前課題の改良や企画立案をします。グループワークの時間もあり、ある課題に向けて複数人で話し合う経験を積むことができます。大学では座学も多くグループワークは少なく感じますが、研究や就職後は複数人で活動することも多々あると思うので、”伝え方”を学ぶこの講義は今後に役立つ非常に良いものでした。3日間で3人の講師の方から伝え方を教わりましたが、相手の立場になることの重要性は共通していました。このことは科学に限らず、一般的なコミュニーケーションについても同様であると思います。このように日常生活でのコミュニケーションでも活用できるスキルを多く学べるので、すべての類・プログラムの万人に勧めることのできる講義だと思いました。(M.H.さん)

『伝え方の改革』

サイエンスコミュニケーションとは、技術や科学に精通していない一般の人にも分かりやすく科学や技術を伝えることであり、サイエンスコミュニケーション演習は、その「伝える」スキルを身につけるための講義です。3日間の講義を通して、お越し頂いた先生方は、「相手の視点を理解した表現の重要性」を強調しており、「自分と相手の間にある知識や情報の差を埋める工夫」が必要であると学びました。特に、掲示物を用いた広報の基礎や、ターゲット層に合わせた伝え方の工夫、多角的な表現の大切さなど、技術者や研究者になる学生にとって、必要不可欠のスキルを広く且つ深く学べます。また、これらのスキルは科学や技術の範疇に限ったものではなく、普段のコミュニケーションや発表においても十分活用可能であり、現代社会において各々の個性を活かしながら自己表現する力を養うことができます。来年度の受講を検討している方は、ぜひ挑戦してみてください。(S.A.さん)

各講義を受講して

『魅力的に伝わるように』
黒ラブ教授の講義
「大学の先生芸人が伝えるサイエンスコミュニケーション技術実践特論」より

サイエンスコミュニケーション演習の1日目は国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータであり、「大学の先生芸人」として吉本興業でも活躍している黒ラブ教授による感情を軸にしたストーリー作りや、相手に理解してもらいやすい話し方を考える講義を受講しました。さらに、科学の正確さをどこまで維持するべきか」どのように相手に興味を持たせるかについても触れていて、専門的な内容を一般の人に伝えるためには、「知識の呪縛」を解く必要があると述べています。これは、自分が当たり前だと思っていることが、他の人には難しいかもしれない、という視点の違いを意識する大切さを示しています。全体的に科学をいかに楽しく、わかりやすく伝えるかに焦点を当てており、特に、実際に研究ポスター作成や口頭プレゼンテーションの際の工夫を具体的に教えていただけたので、とても実践的な講義でした。(J.O.さん)

『社会人のためのコミュニケーション』
小林憲生先生の講義
「サイエンス・コミュニケーションを学ぶ前に コミュニケーションを学ぼう」より

この講義は、NICTの小林憲生先生が担当した。この講義の魅力は、先生ご自身の豊富な広報経験を活かした、実例を用いた講義内容である。講義中に先生が関わった紹介映像や、秀逸だと思った広告を実際に見せていただけたので、内容に対する理解が助けられた。特に印象的だったのは、コミュニケーションを単なる情報発信ではなく、ターゲットに行動を促すための方法として語っていた点である。商品の「強み」を把握し、「ターゲット」を明確にし、それに基づき適切な「手段」を選択するという方法は、社会人になった後、非常に役に立つものだと感じた。後半のグループワークも、非常に身になった。与えられた課題(企画立案と発表)に対し、示された「サイエンス・コミュニケーションの基本構造」シートを用いながら議論をし、自分たちの意見をまとめ発表を行った。発表の質疑では、先生との真剣さながらの討議が行えた。貴重な経験といい刺激をもらえる講義だった。 (R.K.さん)

『すべての人にわかりやすく、魅力的に』
大塩立華先生の講義
「子供たちにむけた科学コミュニケーション」より

3日目は、サイエンスコミュニケーターの大塩立華先生に、子供たちに向けたサイエンスコミュニケーションの方法について講義していただきました。特に、子供向けに科学に関する解説資料を書く際の様々なポイントについて教えていただきました。パッと見で目を引くビジュアルや、身近な話題を取り入れること、対話形式にすることなどが重要であるというお話がとても印象に残っています。講義いただいた内容をもとに、提出した事前課題の子供向けリーフレットを修正した結果、より子供にとって読みやすく興味を持ってもらえる資料となったと考えています。また、今回講義いただいた内容は必ずしも子供だけでなく、大人に対するサイエンスコミュニケーションにも通ずる部分があると大塩先生は仰っていて、全ての人に対してわかりやすく魅力的なサイエンスコミュニケーションを行うためのポイントを少しつかめた気がしています。(T.U.さん)

ガイダンス

日程:7月29日(月) 5限 ⇒ スミ

場所:D棟101 ⇒ 新C203に場所変更

『サイエンス・コミュニケーション演習』の目的,概要の説明を行います.同時に受講希望者数の調査を行います.

受講申し込み方法

GoogleClassroomの申込フォームにてお申込み下さい

参加人数に上限があります。応募者多数の場合は選抜を行い、選抜結果を連絡します。

本科目の履修登録は、事務局が取りまとめ行います、各自による履修登録は不要です。

申し込み締め切り:8月6日(火)正午 ⇒ 受付け終了しました

  • 8月6日(火)正午の時点で定員超過した場合、選抜を行います。
  • 8月6日(火)正午の時点で定員に到達していない場合、定員到達まで受付延長し定員到達の時点で受付完了とします。

講義日程

参加者は以下の日程で行われる専門講師による講演を聴講し,前後に出題される課題に取り組んでもらいます.

  • 9月25日(水),3-4限,[講義会場:新C103]
  • 講演者:
  •  大学の先生芸人(吉本興業)
  •    黒ラブ教授

  • 9月26日(木),3-4限,[講義会場:新C103]
  • 講演者:
  •  国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) 広報部報道室
  •    小林 憲生 先生

  • 9月27日(金),3-4限,[講義会場:新C103]
  • 講演者:
  •  ソラノマドプロジェクト株式会社
  •    大塩 立華 先生

※講師紹介はガイダンスにて行い当日講義では割愛します,講演演習に時間を使いたい為.

事前課題

  • 黒ラブ教授クリック
  • 小林憲生先生クリック※GoogleClassroomの課題にワードファイルも有ります
  • 大塩立華先生クリック

提出期限:8月31日(土) ⇒ 終了しました

提出方法:GoogleClassroomの課題フォームより提出下さい。

講演案内

9月25日(水), 3-4限:黒ラブ教授

講演タイトル:

  大学の先生芸人が伝えるサイエンスコミュニケーション技術実践特論

   (それほど興味がない人にどのように伝えるのか、ポスター編)

講演概要:

科学に興味がない人向けの科学コミュニケーション(以下、SC)を専門に研究や実践をする黒ラブ教授と申します。科学漫談を軸にいろんな活動を全国でしております。皆さんは芸人になりたいわけではないので、ボケてくださいは言いません。安心してください(笑)。芸人が笑わせるまでの周辺の技術を学ぶと、SCは見違えるほど変わります。その技術を簡単に紹介します。その知見をもとに、ポスター発表を考えてみたいと思います。

9月26日(木), 3-4限:小林憲生先生

講演タイトル:

 サイエンス・コミュニケーションを学ぶ前に コミュニケーションを学ぼう

講演概要:

「サイエンス・コミュニケーション」を学ぶ前に、まずは「コミュニケーション」を 学ぶことが重要だと考えます。広告代理店と広告主(国立研究機関)で培った知見や 具体例をもとにして、わかりやすくお伝えします。

9月27日(金), 3-4限:大塩立華先生

講演タイトル:

 子供たちにむけた科学コミュニケーション

講演概要:

未来を担う子供たちに向けた科学コミュニケーションについて考えます。

事前課題の「解説リーフレット制作」を振り返りながら、知識・情報量・論点・流れ・文章表現・ビジュアル表現の工夫について確認します。

また仲間の作品を見ながら、魅力的な表現方法について深めていきます。

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